『皆伝!ワークフロー』導入でERPフロントの業務基盤を確立!

リケンテクノス株式会社様

製造業

リケンテクノス株式会社様ロゴ

理化学研究所をルーツに、60年以上の歴史を誇るリケンテクノス株式会社(以下、リケンテクノス)。創業以来培ってきた合成樹脂加工にかかわる総合的な技術をベースに、「コンパウンド事業」「フィルム事業」「食品包材事業」の3事業を国内外で展開している。とりわけ日系の塩化ビニル樹脂コンパウンダーで世界のトップメーカーとして知られる同社は、2014年に基幹システムとしてERPの導入を決定。それに先立って、2012年に経費精算システム『皆伝!ワークフロー』を導入した。経費精算業務を格段にスピードアップさせるとともに、ERPと柔軟な連携を可能とするシステム基盤を構築するきっかけになった。

課題

「オフコンによる内製化」からの脱却が急務!

現在、国内外に多くの関連会社を持つリケンテクノス。
従来はオフコンを中心としたシステムで内製化を推進していた。

「当社のシステムは原則としてCOBOLで内製化していました。しかも、フルスクラッチで開発を続けていたこともあり、運用・保守に限界を感じていました」と話すのは、システム開発部副部長とシステム企画管理グループのグループリーダーを兼務する冨島潤氏。

古くから使い続けてきたプログラムも数多くあり、一部分を変更したい時でも大がかりな対応が必要であった。

「制度改正やコンプライアンス強化への対応など世の中の動向を考えた場合に、従来のシステムだと対応しきれない可能性もあり、移り変わる時代のスピードに乗り遅れてしまうリスクを感じていました」と話す。

システムを担当する現場のみならず、経営層も早く最新のシステムに移行し、時代に追いつくことが必要と感じていたのだ。

システム開発部 副部長 兼 システム企画管理グループ
グループリーダー 冨島 潤氏

部門ごとに乱立する「システムの集約」が課題!

基幹システムの再構築に合わせフロントエンドシステムも刷新を図るというのは自然の流れであるが、ここに大きな課題が潜んでいた。

「経費精算をはじめとするワークフローシステムは、各部門で必要に応じ個々に導入していました。そのためシステムが乱立するといった状態に陥っていました」。

そう明かすのは、システム開発部運用グループの係長、林輝典氏。部門ごとにシステムが異なれば、当然のことながら運用にも手間がかかる。そこで、ERP導入をきっかけに、新たな社内統一のワークフロー基盤の検討を始めたのである。

当時のスクラッチのシステムでは、組織変更に伴う承認ルートの変更が発生する度に、プログラム全体を修正する必要があったため、トラブルも起こりやすく、臨機応変にシステム変更を行うこともできなかった。

そのようなときに知ったのが、intra-martであり、プラットフォームとして活用することで、柔軟にシステム拡張できることに林氏は大きな可能性を感じた。

「当時はワークフロー基盤だけでなく、社内ポータルやグループウェアも部門ごとに異なっていたので、それらすべてを集約し運用できるのではないかと思いました。製造や流通、会計の基幹系業務はERPで運用し、そのフロントエンドシステムはすべてintra-martで統一するイメージまで一気に思い浮かびました」と当時を振り返る。

ERPを幹とし、intra-martを枝とする社内システムを構築することで相互連携も容易になるため、ERPにつながる申請系のすべての業務をシステム化させたいと考えたのだ。

しかし、リケンテクノスは連結で1,800名近い社員を抱えており、一気にワークフローシステムを切り替えれば社内の混乱を招く恐れもあり、スムーズに移行させるためには、Webベースの新システムを社内に浸透させる必要があった。

『皆伝!ワークフロー』との出会いも、ちょうどその頃で経費旅費の精算は、どの社員にとっても身近な業務のため浸透させるには最適な機会であった。複数のソリューションを比較検討した中から標準機能で対応できるパッケージとして優れていた『皆伝!ワークフロー』を最終的に採用したのである。

システム開発部 運用グループ
係長 林 輝典氏

導入検討

標準機能のクオリティの高さが『皆伝!ワークフロー』導入の決め手!

林氏は、『皆伝!ワークフロー』のどこが優れていると感じたのか。

「すぐに社内で使えそうなイメージができた点が一番大きかったです。それまで社内で使用していた伝票と項目などの要素も変わらず、誰でも違和感なく使えそうな画面だったため、導入による社内の混乱が最小限に抑えられると思いました」。

冨島氏も、「機能性の高さによる業務効率化への期待も決め手になった」と明かす。

『皆伝!ワークフロー』は、過去伝票をコピーして起票することで申請者の入力負荷を軽減する機能や、経路探索ソフトとの連動といった機能を標準装備している。それまでの経費旅費精算は、Excelのフォーマットへ明細を入力したうえで、合計額を紙の出金伝票に手で記入する必要があったが、『皆伝!ワークフロー』は、画面上ですべての申請・承認処理が簡単に行えるため、圧倒的に手間が少なくなったのである。

「実際、すぐに社員も便利さを実感することができ、移行もスムーズに行えたと思っています。また、管理職にとってはステータスの確認や証跡管理がしやすくなったのも大きなメリットです」と冨島氏は話す。

今までは、申請書がどこで滞留しているかわからない状況だったのが、『皆伝!ワークフロー』を導入したことですぐに証跡がたどれることや、経費精算の仕訳データが自動生成されERPへ連動されるため、毎月数千枚の出金伝票を手入力していた経理部門にとっても、作業負荷の軽減が図れるようになった。

「導入前は、国内の主な生産拠点に経理担当者を配置していたのですが、現在はすべて本社に集約しており、組織の効率化にも貢献している」と冨島氏は言う。

導入事例(リケンテクノス様)システム概要図
リケンテクノス様が導入された『皆伝!ワークフロー』

効果

基幹システムとの連携において「大幅なコスト圧縮」を実現!

『皆伝!ワークフロー』の導入に成功したことで、リケンテクノスは、本格的にintra-martを社内の統一ワークフロー基盤とするために動き始めた。

3年計画で、会計・流通・生産のすべての申請書をERPと連携させる承認機能システムを構築しようとしたが、ここでもまた問題が生じた。すべての申請書を作り込もうとすると、コストが高くなりすぎることが判明したのである。

そこで、単価登録や売上の訂正、返品など会計・流通・生産関係の申請入力はERPで行い、承認操作だけをintra-martで行うという提案を採用した。

「汎用的な承認画面を用意し申請書はできるだけ共通化したため、コストの圧縮に対し思った以上に成果を出すことができました。また申請書の種類が増えても、柔軟に対応でき、保守性の高い効率的なシステムが構築できたと感じています。
また、各申請書の承認ルートの定義においても、当初は例外的なフローを含め組織体系に則して個々に作成していったため、数百を超える数になってしまったのですが、組織体系とは別のワークフロー用の組織体系に見直し、承認権限設定を行う提案をスミセイ情報システムから受け、現在は20ルートほどに抑えることができています」と当時の苦労を思い出しながら林氏は振り返る。

未来

多言語対応を含め「グローバル展開」を支える『皆伝!ワークフロー』に今後も期待!

現在進行中の3ヵ年中期経営計画で、グローバル展開の加速を主要課題としているリケンテクノス。タイやインドネシア、アメリカなど海外拠点でのライン増設を次々に計画・実行している。当然、システム開発部としても、その動きを支えるための施策が必要になっている。

林氏は「『皆伝!ワークフロー』を導入したことで、スムーズにワークフロー基盤を整備することができ、ERPとの連携を含め低コストでシステム再構築をすることができました。今後は、集積したデータをどのように活用するかが大きな課題となってくると考えています。もちろん、グローバルに展開させることが前提となりますので、モノと連携させた入力の仕組みも検討していきたいと思います」と語る。

「今まで以上に業務効率の向上を図り、より経営に直結したITの使い方をしていきたい」と冨島氏と林氏は声を揃えて話す。「科学の力のチャレンジメーカー」として、多様化・高度化する顧客や社会のニーズに合わせた高品質な製品・技術の提供を目指すリケンテクノス。その飛躍を『皆伝!ワークフロー』は拡張性と柔軟性で支え続ける。

リケンテクノス株式会社
(左から2番目)
システム開発部 副部長 兼 システム企画管理グループ
グループリーダー 冨島 潤氏
(右から2番目)
システム開発部 運用グループ 係長 林 輝典氏
スミセイ情報システム株式会社
(左端)
システムソリューション第2部 一野 孝夫氏
(右端)
システムソリューション営業部 表田 直樹氏

会社概要

リケンテクノス株式会社様

本社
東京都千代田区神田淡路町二丁目101番地 ワテラスタワー
設立
1951年3月(昭和26年3月)
資本金
85億14百万円
従業員数
連結1,765名 個別668名(2016年3月31日現在)
概要
リケンテクノスは理化学研究所をルーツとし、塩ビコンパウンド技術を事業化する目的で設立されました。「科学の力のチャレンジメーカー」として、60年以上にわたって培った合成樹脂加工に係わる総合的な技術をベースに、「コンパウンド事業」「フイルム事業」「食品包材事業」の3事業を柱に国内外で事業を展開しています。

各数値は2016年3月末現在のものです。

皆伝!のソリューション

皆伝!の導入事例

お問合わせ・資料請求はこちらから